文化の中心は食であると私は思います。食は大事、現地の食べ物が合うかどうかは、異文化に慣れた者が外国に住む時に、非常に重要な問題です。何が無くても御飯は必要、毎日というか、4時間ごとくらいにお腹はすいてくる…。
サンパウロに住んでいた時に、日系人のオーナーの経営する下宿に間借りしたことがありました。家賃を払いに行ったりする時に、よく彼女は美味しい手料理をごちそうしてくだいました。ある日、おでんをごちそうになりました。私はこのブラジルで、おでんの素もないのに、どうやっておでんを作ったんだろうと不思議に思い、彼女に聞いてみました。すると、「あら、簡単なのよ~、だし汁に醤油と塩と砂糖だけよ」
そうなのかぁと、さっそく挑戦してみました。スーパーに売っている昆布、大根、にんじん、卵、かぼちゃに、オリエンタルショップで買った少しお値段高めのちくわを入れ、恐る恐る、こんなんでおでんになるのだろうかと疑いつつも、言われた調味料を入れて煮込んでみました。すると、なんとなくおでんらしきものができ、感動・・・。なんだ、自分でも作れるじゃないか!
海外に長く生活していると、人それぞれに慣れ親しんだ味というのがあり、現地で手に入る食材でいかに食べやすく、そして胃にも優しい味付けにするかをちょっと工夫するだけで、異国でも健康状態を維持することができることを学びました。
ブラジルには日本からの移民が多く、日本で食べていたような食材が簡単に安く手に入ります。これは本当に素晴らしい恵みです。高いお金を出して日本食を買い続けなくても、少し味付けを変えるだけで食べやすくなります。
他の人もやはり同じようなことを考えているらしく、インターネットで「外国で作る」もどき日本食レシピ集が載っているサイトがあるので参考にさせていただいて、普通にスーパーに売っている物で、それらしき味付けにして、日本食もどきを楽しんでいます。
先日はちゃんぽんが食べたくなり、なんとか作れないかと探しました。すると、普通のスパゲティ麺を茹でるお湯の中に重曹を入れると中華麺のようになることが分かりました。そして最近ではブラジルでもスーパーで手に入りやすくなってきた豚肉の茹で汁に、ほんだし、塩、にんにくすりおろし、別茹でした麺を入れ、キャベツとにんじん、もやしやねぎの野菜炒めをのせたら、ちゃんぽんもどきになりました。
完璧でなくていい、もどきでいい。十分幸せな気分になります。この幸せ感は日本にいたら味わうことができないものですし、この幸せを自分だけでとっておけない、いろんな人にシェアしたいという思い、私も分かりました。
「人がみな、食べたり飲んだりし、すべての労苦の中にしあわせを見いだすこともまた神の賜物である・・・」(伝道者の書3:13)










